公開日:2022-11-18 | 最終更新日:2024-10-17
車検切れの車をディーラーや修理工場に移動させたい
メルカリやヤフオクで落札したナンバーなしの車を陸送したい
こんなとき、どんな方法で車を移動したらよいのか困っていませんか?
車検切れやナンバーなしでも、きちんとした手段を使えば誰でも移動することができます。
この記事では、車検が切れている車やナンバーなしの車でも移動できる方法を解説していきます。
車検切れの車を運ぶ2つの方法
車検が切れた車を移動する手段は、2つの方法があります。
車検切れの車を移動させる方法
- ・仮ナンバーを発行する
- ・陸送業者に依頼する
それぞれ目的の違いがあるので、正しく理解して利用するようにしましょう。
仮ナンバーを発行する
仮ナンバーとは、車検切れの車を継続検査するために、公道を走らなければいけない理由がある場合に貸し出されるナンバーのことです。
正式名称は、「自動車臨時運行許可」といいます。
仮ナンバーには2種類あります。
- ・赤い斜め線が入っている…一般車用の仮ナンバー
- ・赤い枠で囲われている…車業者が使用する仮ナンバー
一般車用の仮ナンバーは、お住まいの各市町村の窓口で申請します。
運輸支局(陸運局)での貸し出しは車業者専用仮ナンバーのみなので、間違えないようにしましょう。
土日祝は窓口が開いていないので、申請できるのは平日のみになります。
まず、車検が切れているので仮ナンバーを申請したい旨を伝えると、「臨時運行許可申請書」を出してもらえます。
記入項目は以下のとおりです。
- 氏名・住所・電話番号
- 車情報
- 運行目的・経路・期間
- 自賠責保険の詳細
ここで気を付けておきたいのが、自賠責保険の期限です。
仮ナンバーは、自賠責保険に加入していないと発行することができません。
理由としては、自賠責保険なしで公道を走ることができないからです。
自賠責保険は、車検時に同時加入し、期間は25ヵ月間が一般的です。
車検期間が切れても、自賠責保険は1ヵ月ほど残っていることがほとんどなので、この期間に仮ナンバーを借りることが望ましいです。
保険期間を過ぎてしまうと、仮ナンバーの申請をすることができないので注意が必要です。
万が一過ぎてしまったら、近くのディーラーや保険会社で加入してから申請しましょう。
仮ナンバー費用はおよそ750円です。
各市町村によって多少の誤差はあるため、窓口で確認してくださいね。
仮ナンバーを申請・使用する日は、原則として当日です。
もし、土日に使用したい、月曜日の早朝から使用したい場合は、金曜日に申請して交付を受けることができます。
土日、月曜日の早朝から使用する場合は、申請時に役所の担当者にひとこと言っておくとよいでしょう。
仮ナンバーを使用できる期間は、最長で5日間です。
1日で使用が終わると判断されたら1日使用の許可がおります。
返却は、使用許可期間後から5日間と定めている役所が多いですが、使い終わったら速やかに返却してください。
陸送業者に依頼する
もうひとつは、陸送業者に依頼する方法です。
陸送業者を初めて聞いた方もいるでしょう。
陸送業者とはその名の通り、車の陸送を専門としている業者のことをいいます。
陸送の方法は、主に2つあります。
- 輸送式:積載車やキャリアカーに載せて運ぶ
- 自走式:対象となる車を運転して運ぶ
家や出先で動かなくなってしまった車も輸送することができます。
以前は電話のみの問い合わせが一般的でしたが、今ではインターネットから簡単に見積もり・申し込みができるメリットがあります。
また、不動車や長距離の輸送が可能ということもメリットでしょう。
仮ナンバーの車は車検に通っていない車なので、いつ不具合が起こってもおかしくはありません。
最寄りの車検場までの移動なら問題なくても、長距離を移動させた場合に途中で故障したり、事故にあったりするリスクもあります。
仮ナンバーを取って運ぶよりお金はかかりますが、安心して車を輸送できます。
自分で車を運ぶ時間がない方にとっては、陸送を丸投げができるのもポイントです。
陸送会社にインターネットからの申し込みの流れは、次のとおりになります。
1.無料お見積り
電話かメールフォームから見積もり依頼をします。
↓
2.お申込み
見積もりに納得したら、申し込みに進みます。
車の引取日を決定し、予約確定後、陸送会社からご契約内容の連絡がきます。
↓
3.輸送料金のお支払い
陸送会社の指定する方法で料金を支払います。
↓
4.お引上げ・輸送
指定した住所まで引き取りにきます。
インターネットからの申し込みは、時間をかけずに依頼できるメリットがあるので忙しい方には特におすすめです。
車検切れの車を運転すると法令違反になる
車検が切れている車は、公道で走行することはできません。
少しの距離なら大丈夫だろうと思いがちですが、車検が切れた状態で公道を走行すると、「無車検運行」の罪を問われ、道路運送車両法の違反・処罰対象になってしまいます。
処罰の内容も厳しいので、絶対に公道を走らないようにしてください。
処罰の詳細は以下のとおりです。
無車検運行
違反点数 | 6点 |
罰則と罰金 | 6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金 |
行政処分 | 免許停止 |
車検が切れていると、自賠責保険も切れていることがあります。
そうなると、さらに「無保険運行」の罪で、自動車損害賠償保障法違反により罰則・罰金を受けることになってしまいます。
処罰の内容は、無車検運行よりも厳しくなっているので、保険期間の確認は必ず行いましょう。
無保険運行
違反点数
違反点数 | 6点 |
罰則と罰金 | 1年以下の懲役または50万円以下の罰金 |
行政処分 | 免許停止 |
同時に「無車検運行」「無保険運行」の2つの違反をした場合、最も高い違反点数が適用されることになります。
同じ点数の場合はその点数が付加される
懲役又は禁錮に処するときは、重い方の刑期の1.5倍が適用される
罰金は2つの罰金の合計以下が科せられる
無車検運行と無保険運行の両方
違反点数 | 12点 |
罰則と罰金 | 1年6ヵ月以下の懲役または80万円以下の罰金 |
行政処分 | 免許停止 |
車検切れの車は自分で運転することができないため、何かしらの移動手段が必要になるのです。
車検切れの車はロードサービスの対象外のが多い
車検が切れた車を、ご自身で入っている任意の自動車保険やJAFに依頼して輸送しようと考えている方もいるかもしれません。
実は、自動車保険のロードアシスタンス特約やJAFでは、車検が切れた車を動かす場合は利用できないのがほとんどです。
自動車保険のロードアシスタンス特約は、事故や走行不能になったことによって発生するレッカー代、応急処置代を、保険会社が定めている額を限度に保険金を支払う特約です。
各保険会社によってサービスは異なりますが、主に以下のサービスを利用できます。
保険会社のロードアシスタンスサービス
- ・レッカーけん引
- ・応急処置
- ・燃料切れの給油サービス
- ・宿泊移動サービス
ロードアシスタンスサービスは、あくまで走行不能になったときの応急処置の一貫なので、ロードアシスタンスの対象にならない車両項目に「車検切れ」と記載があります。
JAFのロードサービスでは、以下のサービスを受けることができます。
JAFのロードサービス
- ・バッテリー上がり
- ・パンク
- ・キー閉じこみ
- ・燃料切れ
- ・故障車けん引
しかし、JAFの規定では、車検切れの車を輸送することはできません。
自賠責保険が残っているとしても依頼することはできないので、注意してください。
【ロードサービス利用約款 第14条】
JAFのロードサービスは「お客様のトラブルの救援」が対象で、現場で修理できない場合は、最寄りの整備工場などへ牽引することが業務(許可)になります。
ナンバーのない車両、車検や保険が切れた車両は、公道を走行することができませんので、作業の対象になりません。
参照:JAF(日本自動車連盟) | JAF
こうした場合、民間の陸送業者に依頼するしかありません。
車検切れの車を輸送するときは、まず陸送業者に見積もりを取って相談してみましょう。
輸送方法を決める判断基準
ここまで、車検切れの車の輸送方法を紹介してきました。
自分がどんな状況なのかを判断して、輸送方法を決めます。
自走可能で近場に運ぶなら仮ナンバー
不動車や遠方への輸送の場合は陸送業者
どんな状況で仮ナンバーと陸送業者を使い分けるのか、それぞれ解説していきます。
自走可能で近場に運ぶなら仮ナンバー
車検切れの車が運転できる状態かつ近場なら、仮ナンバーを発行するのがおすすめです。
窓口で発行する手間はありますが、費用も750円と安く抑えることができます。
しかし、自賠責保険に加入していることが必須です。
自賠責保険が切れてる場合は、加入してから申請するようにしましょう。
不動車や遠方への輸送の場合は陸送業者
不動車は動かすことができないので、仮ナンバーでの輸送はできません。
そのため、陸送業者に依頼するのが一般的です。
遠方の家族や友人に譲渡する場合は、陸送業者に依頼するのがおすすめです。
遠方へ移動する時間、燃料代、交通費などの費用を考えると、陸送業者に任せるのが効率良く済みます。
陸送のプロが輸送してくれるので、気持ちとしても安心感があります。
まとめ
今回は、車検切れの車を輸送する方法について紹介してきましたが、
最後におさらいをしましょう。
車検切れの車・ナンバーなしの車を格安で輸送するには、次の2つの方法がありました。
方法 | 詳細 |
仮ナンバーを自分で申請して借りる | 各市町村の役所で申請して借りることが可能。費用はおよそ750円。 |
陸送業者に直接依頼を申し込む | 陸送を専門にしている業者に依頼する。 |
車が自走でき、近場の車検場まで車を持っていくならば、仮ナンバ-を発行して輸送するのが良いでしょう。
ただし、仮ナンバーの場合は、自分で借りる手間や使用後は即時返却しなければいけないなど、制約が多くあります。
不動車や長距離の陸送、自分で運んでいる時間がない方は、車の輸送を任せられる陸送会社に依頼するのがおすすめです。
当サイト【車陸送.com】でも車の陸送をこれまで多くの車検切れ・ナンバーなしの車の陸送をお手伝いしてきました。
全国対応、混雑状況によっては最短即日の陸送も可能です。
車の輸送料金は下記を伝えれば、すぐにすることができます。
- ・出発地
- ・到着地
- ・自走可否
- ・車種
- ・改造の有無
もし、車検切れの車の輸送にお困りの方は、ぜひ一度、気軽にご相談ください。
知識豊富な陸送のプロが誠意を込めてご対応致します。